一般的に軍手といわれる手袋の原料は、『特紡糸』と各種織物・編み物の『白残糸』を使用して編み立てています。『特紡糸』とは、各種繊維製品の使い古した白いボロキレや、裁断クズを反毛(ハンモウ:ワタ状の単繊維にすること)して、再度糸状に紡いだものをいいます。
この手の原料糸は、アパレル分野や工業繊維製品に利用されるバージン糸と違い、種々雑多のボロキレや 裁断クズから再生されるため成分分析は不可能のものです。繊維工業試験場で分析対象外のものです。 戦後間もない頃の軍手と呼ばれた製品は、綿糸(いわゆるコットン)しかない時代でしたから、「軍手=綿軍手」と 言っても過言ではありませんでした。現在でも、純綿軍手と呼ばれる生成色の軍手は高価でありながら一部の産業分野で利用されています。しかし現在の軍手のほとんどは上記の特紡糸軍手です。現在のエコマーク認定制度が制定される以前、第2次大戦以前から、日本では「クズイおはらい」と呼ばれる ボロキレ回収業者が使い古しの布製品を回収し、再生繊維として軍手に使用して現在に至っています。
『特紡糸』は英語でも『TOKUBO』と表現され、業界では世界にも通用する言葉となっております。従ってこの『特紡糸』を使用した軍手は、世界に冠たるリサイクル商品とも言えます。また安価な使い捨て商品となる理由でもある訳です。
ダンボール原紙が90%以上の故紙で製造されているため、あえてエコマークがついていないのと同様に『特紡糸』の軍手もエコマークとは関係なく、リサイクルの最たる商品です。